令和3年度税制改正大綱
昨年12月10日に自民党・公明党の税制改正大綱が公表された。われわれ税理士は、この大綱の中身を読んで、いち早くお客さんに知らせることが、大事なサービスとなっている。
以前は税制改正のニュースを日頃から新聞記事の切り抜きをして貯めておき、税制改正大綱の報道がされた記事をもとにいろいろなところへ電話取材などで聞きまくり、資料作りをしていた。
しかし、今ではインターネットで即時に資料を手に入れることができる。隔世の感がある。
便利にはなったのだが、大綱がなんせ読みにくい(本音を言うとなにが書いてあるか分からんのだ)。分かりにくい文章が130ページ以上も続く。集中力がないと頭に入らん。疲れる。
よほど税金に関心がある人でも大綱の全文は読めないし、読むだけ無駄。
私は読み終わる前に眠ってしまった。そうだ!税制改正の概略を知るだけなら、わざわざ大綱を読むまでもない。YouTubeがあるじゃないか。
YouTubeで概略を掴み、興味あるところを大綱で確認すればよい。
というわけで、税制改正の資料作りは以前と比べて格段に楽になった。私は、ほぼ30年間税制改正の資料づくりをして、それをもとにセミナーの講師を務めてきた。
自前で資料づくりをしてきたからこそ、ボケずに済んでいる。
税制改正は税理士にとって“商売の種”。だから、毎年、税制改正の内容が大幅で刺激的になることを望んでいる。
ところがここ2、3年ショボい改正が続いている。今年もそうだ。目が覚めるような改正がないのだ。
私は、いま法人の決算・確定申告からは手を引いているので、法人税関係の改正は無視する。それでも毎年、微に入り細をうがつ改正が続いているので、全ての税目に目を通さなければならない税理士さんは大変だ。
正直なところベテランの税理士さんほど「もう、付いていけないよ」と半ば諦めムードが漂っている。
つい愚痴っぽくなってしまった。そういうわけで毎年、事務所主催で開催している税制改正セミナーはコロナのこともあるし、今回は、開催を中止します。
毎年の税制改正セミナーは、30数年続けている私が一番楽しみにしているセミナーですが、コロナ後にお目にかかりましょう。
後日、「令和3年度税制改正のポイント」を掲載しますので、参考にしてください。